なぜフォロワーが伸びない?Instagramを運用する上でのポイント

担当者・調査期間

・担当者:A.T
・調査期間:2021年1月20日~1月29日

目的

「Instagramのアカウントを作って運用しているが、フォロワーが全然伸びない。」

こういったInstagramのアカウント運用に悩まされている企業は多く、
業界ごとに悩みは様々だが、根端は一緒であると考える。

そこで、Instagramのアカウントを運用するにあたって、

・なぜフォロワーが伸びないのか
・何を投稿したらいいのか
・そもそも何のためにInstagramを運用しているのか

というこれらの課題を解決するために、
弊社のクライアントや競合のアカウントを比較して今後の施策に活かしていく。

Instagramマーケティングが注目される理由

2019年6月時点での国内月間アクティブアカウント数は3,300万となり、
年代別の利用率は10代・20代の6割が利用しているメディアとなっているが、
近年30代~50代の利用率も増加傾向にある。

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Instagramの利用状況は、写真や動画を中心としたビジュアルのコミュニケーションの場から、
アクションを生み出す日常生活に密着したプラットフォームへと進化している。

Instagramは他のSNSに比べて情報が拡散しにくく、
小規模ながら強いつながりを持つユーザーの集団=コミュニティが多数存在していることが特徴である。

ユーザーはInstagramを多面的に利用し、情報を発見するので、ターゲティング精度が高く、
ユーザーの興味関心にぴったりなブランドの発見を促進することができる。

そのため、Instagramマーケティングを利用するためにアカウントを作成し、運用する企業が増えているのだ。

Instagramアカウント運用の目的

Instagramのアカウントを運用する際には、Instagramのミッションを理解することが大切である。

Instagramのミッションは、「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」こと。

このミッションに基づきInstagramは、
「コンテンツへの関心の高さ」と「アカウント同士の繋がり」をシグナルとして計測し、
アルゴリズムに利用していることを公表している。

そのため、企業アカウントはより多くのユーザーに興味関心や好意を持ってもらうことが大切なのだ。

2017年の流行語大賞「インスタ映え」として大きく話題となったが、
今のInstagramは日常生活により近く、身近なアプリとなっている。

Instagram内で完結できるようショッピング機能や発見タブ(検索機能)などの機能を充実させ、
よりユーザーの日常生活に欠かせないツールへと進化してきたことを前提として理解しておく必要がある。

ある20歳~35歳の女性を対象とした、Instagramのユーザー調査では、
欲しい商品やサービスがあるとき7割以上がInstagramでハッシュタグ検索をしているという。

商品を購入検討する際は、Instagramを利用するというユーザーが増えているのだ。

ユーザー特性の理解

Instagramのミッションの次に大切なのが、実際のユーザーの行動と心理を理解すること。
ユーザーがInstagramをどのように利用し、何を求めているのかを知る必要がある。

また、それに対して企業アカウントは、Instagramを通して何を伝えたいか、
という明確な目的が大事である。

その目的によってはアプローチの仕方も変わってくるため、
最初に決めたらなるべく方向性は変えずに発信するのが大切である。

商品の特性に合った「見せ方」と訴求内容

Instagram上で情報を発信する際は、商品やブランドの特性を理解し、
ユーザーに注目されるビジュアルやコンテンツにいかに結びつけられるかが鍵となる。

例え、商品そのものがインスタ映えしなくても、
直接訴求の代わりに間接訴求でアプローチすることもできる。

間接的な訴求では、商品の活用シーンを切り取ったビジュアルから体験を想像させ、
ユーザーの気持ちを動かすことが重要である。

「自分ごと化」

写真や動画を見た際に、「自分も体験したい」「まるで自分に言っているかのよう」に感じさせ、
興味関心のあるものに対して、いいね・コメント・シェアなどのツールに対するアクションから、
実際に商品を購入するアクションにつなげることが大切である。

現状のクライアントの事例と競合分析

これらを踏まえた上で、
弊社のクライアントのM社のInstagramアカウント運用についての現状と、
競合に当たるO社を比較した上で、課題発見から今後の改善策につなげていきたい。

M株式会社は、キャンペーン施策をしたあとにフォロワー数が大幅に減少してしまい、
フォロワー1万人を目標にしているが、日々減少していることが課題である。

Instagramのアカウント分析からは、主な課題は大きく分けて2つあると考えた。

①興味関心がターゲット層に合っていないこと
現在の投稿内容はユーザーの生活背景が見えづらく、
実際に製品を手に取って利用するイメージがしにくい。

“誰”に向けた投稿なのか見えづらい。

改善策としては、ユーザーがどういったシチュエーションで利用しているのかという背景を理解しなければならない。

具体的な人物像や、場所、シチュエーションに合った訴求を含む伝え方が良いだろう。

②Instagramのミッションに沿ったコミュニケーションの構築ができていないこと
ユーザーがアカウントに対してアクションする機会が少なく、
ユーザーとアカウントのつながりを構築することができていないため、
アカウントに対して興味を持たなくなり、フォロワー減少につながったと考える。

改善策としては、ユーザーとコミュニケーションが取れる機会を増やし、
商品を通してユーザーとのコミュニティを広げることが大切である。

まずは、プロフィールを整えて、ストーリーのハイライト機能を整理したり、
アンケート機能や絵文字スライダーなどのコンテンツを利用する。

フォロワー1.1万人、競合アカウントとの違い

O株式会社のInstagramフォロワー数は1.1万人。
M株式会社のフォロワー数は現在9764人。

あと300人前後でフォロワー数1万人だが、キャンペーン施策後の減少が続いているため、
なかなか1万人に到達することが困難である。

O株式会社のアカウントの特徴はプロフィールコンテンツの数は少ないものの、
フィード写真のイメージ統一がされている。

プロフィールを充実させることは最も重要だが、ユーザーに伝えたいイメージが
フィードを通してターゲット層に響いていることが分かる。
また、ユーザー層に合った人物像や場所、シチュエーションに合った訴求を含む伝え方ができている。

考察

今後は、Instagramミッションに基づき、自社製品をより好きになってもらうことを目的とし、
まずはフォロワー1万人をキープするための、課題に対する施策を提案したいと考える。

Instagramのコンテンツをなるべく多く利用していくことで、
ユーザーとのコミュニケーションの構築を広げていきたいと思う。

まずは1番ユーザーの目に止まりやすいプロフィールを充実させることから始め、
ストーリーをハイライトにストックをさせるなど、
ユーザーにとって有益な情報を最短ルートで発信していきたい。

そして、ユーザーとアカウントのコミュニケーションが取れるコミュニティを構築できるように、
常にInstagramの最新情報をキャッチしながら課題を解決するための提案をしていきたい。

参考

[書籍:いちばんやさしいInstagramマーケティングの教本]