アドテクノロジーの基礎知識

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概要

アドテクノロジー(別名として、広告テクノロジー、アドテク、アドテック、などと呼ばれる)とは、インターネット広告に関連するシステムの事を指します。ディスプレイ広告に限らず、テクノロジーを駆使した広告の領域全てが対象となりますが、ここでは、ディスプレイ広告に配信する技術を取り上げていきます。

主に以下の3つに関する技術が使われております。

・メディア(広告を表示する領域を提供する。)
・広告配信(メディアに対する、あるロジックに従って広告を配信する。)
・効果測定(配信された広告の結果を集計、評価する。)

目的

インターネット広告をより効果的に、効率的に広告を出稿する為。
メディアの広告枠に対する表示価値を高めて、メディアの収益を最大化する為。

メリット

アドテクノロジーについて

広告主:広告の効果測定が出来るので、投資対効果(ROI)の把握が容易になり、最適化がしやすくなる。
媒体(メディア):コンテンツ特性を活かせる、広告主が多く掲載されることで収益を上げやすくなる。
ユーザー:自分にとって有益な広告が出る機会が増える。

アドテクノロジーの種類について

基本的には、アドテクノロジーは3つに分かれる。

①広告効果のトラッキング技術
トラッキング技術は、リアルタイムにユーザーのレスポンスを把握し、広告効果がどの程度出たのかを知る事で、企業マーケティングの最適化を促す事が出来るようになる。

②WEB広告の配信&表現技術
WEB広告の配信と表現技術は、ターゲットユーザー毎に個別の広告配信を実現したり、トラッキング技術による相互作用によって、ユーザーのエンゲージメント効果を引き上げる配信が可能となる。

③オペレーションサポート技術
広告出稿に関する業務の効率化が出来る技術提供。(多数の媒体に対する配信の自動化、より細かいターゲティングへの配信設定、
効果測定、レポート機能など)

アドテクノロジーの仕組み

様々なメディアが取り扱っている、広告枠をより有効的に配信する為に「アドネットワーク」が普及していき、それによって大小サイトの広告枠を束ねることが出来るようになりました。また、広告枠の販売ではなく、広告を見る人(インプレッション)を売る仕組みが作られて普及しました。これを、「オーディエンスターゲティング」といいます。

オーディエンスターゲティングでは、広告枠のあるページを見に来た人が過去にどのような広告に対して興味を示したか、どのようなサイトを訪問したか、どのような商品を購入したか、などの「オーディエンスデータ」を集計出来るので、それを元にどのような広告を見せるかを瞬時に判断し、配信をおこなうことが出来るようになりました。

さらに、このオーディエンスターゲティングで配信する際に、リアルタイムで入札販売が出来る技術が出来た事で、市場競争を促し、高単価を維持する仕組みが確立されました。
これを「RTB(リアルタイムビッディング)」といいます。
そして、これらを組み合わせた広告配信が、現在のアドテクノロジーの主流となっております。

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アドテクノロジーの中身

アドサーバー

・広告配信と広告枠管理を実現するサーバーを指します。
※広告配信の流れ

①広告配信の準備
└パブリッシャー(媒体主)が、広告を載せたいページをアドサーバーに登録する。
└アドサーバーは専用HTMLタグ(アドタグ)を出力する。
└パブリッシャーは、広告を載せたいページにアドタグを貼り付ける。
└広告主より、広告出稿の申込みを受け、申込内容に沿ってアドサーバーにキャンペーンを設定する。
└その後、広告主からバナーとリンク先URLを受け取り(入稿)、アドサーバーに登録する。
└バナーをCDN(Contents Delivery Network)にアップロードすることで、配信準備が完了となる。
 (CDNとは、画像や動画ファイル等を安定的で高速に配信できるネットワークのことを指す。)

②広告の配信
└ユーザーがサイトにアクセスをする。
└サイトに設置されているアドタグからアドサーバーが呼ばれる。
└アドサーバーはどの広告を配信するか判断し、バナーをCDN経由でブラウザに返す。
└アドサーバーはインプレッションをカウントする。
└定期的に広告枠の在庫量を計算し、在庫管理を図る。

③ユーザーアクション
└ユーザーがバナーをクリックしたら再びアドサーバーが呼び出される。
└アドサーバーはクリックをカウントする。
└ユーザーの飛び先をリンク先URL(広告主のサイト)へリダイレクト(転送)する。

④基本的な機能
└複数広告の切り替え配信する。インプレッションの多いページの場合、1つの広告枠を複数の広告主でシェアできる。
└ターゲティングと最適化。時間指定配信やユーザー属性に応じた配信、同一ユーザーへの広告露出回数の制限(フリークエンシーキャップ)、接触回数に応じた広告配信など。
└インプレッションやクリック情報を元にしたレポートの作成をする。

第三者配信アドサーバー

・基本的な機能はアドサーバーと同じだが、下記の点が異なります。
└媒体主(第一者)ではなく、広告主(第三者)がアドサーバーを保有して活用していく。
└配信を広告主側でもコントロールする事が出来る。
└複数のサイトへの配信を一括で管理できる。
└広告クリエイティブの差し替えを広告主側でコントロール出来る。
└ポストインプレッション効果(広告を見た事で、その後のユーザー行動が変わる効果の事)も確認が可能。広告を見たときにはクリックをしなかったが、一定期間経過して検索エンジンで広告主のサイトを訪問したり、コンバージョンしたユーザーを把握する事が出来る。
└広告主は媒体主へバナーを入稿する代わりに、第三者配信アドサーバーで作成したアドタグを入稿する。

アドネットワーク(Ad network)

・複数サイトの広告枠に広告配信をする広告ネットワーク
・複数のメディアに対して、横断的に配信をおこなうことが出来る。
・メディアから広告枠を仕入れ、パッケージングして広告主には販売をする。
・パブリッシャーにとっては、販売営業が不要になる。売れ残りも減る。

アドエクスチェンジ(Ad Exchange)

・複数のアドネットワークで繋がっている広告を交換(Exchage)出来る仕組みを指す。
・アドエクスチェンジでは、広告枠をIMP(配信数)ベースで入札する市場となり、需要と供給のバランスにより、インプレッション毎の価格が決まります。
・これにより、ネットワーク単位ではなく、広告枠単位で価格が決まることになります。

DSP(Demand Side Platform デマンドサイドプラットフォーム)

・複数のアドエクスチェンジやアドネットワークを一元管理し、広告配信が可能となるシステムを指す。
・バイイングサイド(広告主)の求める効果(要するにROI)を最大化することが目的になります。
・主に下記のような機能を有する(DSPによって機能はまちまち)
 └・RTB入札インフラ
 └・最適化エンジン
 └・分析・レポーティング機能
 └・アドエクスチェンジ・SSPとのAPI接続を連携
 └・ユーザーインターフェース
 └・データインポート
 └・グローバルフリークエンシー管理(複数ネットワークをまたいだフリークエンシー管理)

SSP(Supply Side Platform サプライサイドプラットフォーム)

・Yield Optimizer(イールドオプティマイゼーション)とも呼ばれる。
・複数のアドエクスチェンジや複数のネットワークに接続して、最も効果が高く、収益が高い広告を配信する。
・媒体のインプレッション価値(1インプレッションあたりの収益)を最大化することが目的となります。
・オーディエンスデータの活用や販売をしているところもある。

データエクスチェンジ

・クッキー情報を利用し、そのデータを流通、売買するプラットフォーム。
・複数のサイトから収集されたオーディエンスデータ(クッキー情報)を共通化、ラベリングする。
・そのオーディエンスデータを広告配信に利用できる形で販売する事ができる。

RTB(Real Time Bidding)

・広告主が訪問者の属性情報に合わせた広告をリアルタイムに入札できる仕組み。
・広告枠ではなく、1インプレッションに対して入札する。
・アドエクスチェンジやSSPの広告枠から発生する1インプレッションに対して多数のDSPが入札して競り落とされる。
・ユーザー、媒体、広告主の三者にとってメリットがある。
・ユーザーにとってのメリットは、媒体画面の表示速度が速くなること。
 (広告表示にリダイレクトが繰り返される方式ではなく、素早く広告が表示されるように設計されている為。)
・媒体にとってもメリットは、1インプレッション単位で入札が競り落とされる為、最も高い広告料を提示した広告主に販売できるようになり、収益が高くなること。
・広告主にとってのメリットは、1インプレッションに対して広告を出すので、無駄な広告出稿を減らせる。効果の高そうなインプレッションのみに対して出稿できるようになるため、ROIが高くなると考えられる。

ターゲティング

・ターゲティングは、下記のようなユーザー情報を利用して、よりユーザーにとって価値のある広告を配信することで、広告の効果を高めること。
・ターゲティングに利用される情報
└ユーザー利用環境:OS、ブラウザ、IPアドレス、通信キャリアや機種(モバイルの場合)など。
└ユーザー属性:年齢、性別、地域、職業などデモグラフィック情報や、趣味・嗜好などのサイコグラフィック情報がある。
└コンテンツ:テキストマイニング技術により、閲覧している記事やユーザーの書き込み内容を解析し、適した広告を配信。
└検索キーワード:関連のある広告を配信。(検索連動型広告も該当する)
└ユーザー行動:検索キーワードや閲覧コンテンツ履歴をデータベース化し、ユーザーの興味・関心を推測。
 また、広告主サイトでのアクションも把握して、ターゲティングに活かすことが可能。

・ユーザー情報収集の仕組み

└一般的にはクッキーを利用する。
└アドサーバーは、クッキーで各ユーザーを識別し、特定の広告に接触したユニークユーザー数やユーザー毎の接触回数を計測。
└トラッキング(ユーザー行動の追跡)では、ウェブビーコンに付加して送られるクッキーにより、サイトにおけるユーザー行動を追跡。
└クッキーを用いて集めたユーザーの行動情報を分類し、媒体主のクッキーを経由してアドサーバーにユーザーの属する分類を引き渡す。これにより、行動ターゲティングを実現している。

・ユーザー情報を取得する際に注意する点

└ユーザー個人の特定につながるデータを保管しないようにする。
└ユーザーが行動の追跡を望まない場合は、オプトアウトできる(クッキーの無効化)ようにする。

・ユーザー属性を用いたターゲティングの仕組み

└①ユーザーがウェブサイトに訪問をする。
└②ウェブサーバーはユーザー属性を取得する。
└③ユーザー属性を付加したアドタグがアドサーバーへ情報を戻し、広告をリクエストする。
└④アドサーバーはユーザー属性にマッチした広告を返す。

・ユーザー行動を利用したターゲティング(行動ターゲティング)の仕組み

└①ユーザーが広告主サイト(例えば化粧品)に訪問する。
└②広告主のウェブサーバーがコンテンツを返す
└③クッキーに化粧品サイト閲覧履歴をのせて行動ターゲティングサーバーに送信される
└④ユーザーが、媒体主(行動情報を共有している)のサイトを訪問
└⑤媒体主のウェブサーバーがコンテンツを返す
└⑥行動ターゲティングサーバーが、ユーザーの行動情報(化粧品サイトを閲覧)を付加したクッキーをユーザーに送る
└⑦媒体主のコンテンツに含まれるアドタグからアドサーバーにユーザーの行動情報をのせて広告をリクエスト
└⑧アドサーバーはユーザーの行動情報を見て、化粧品の広告を配信

トラッキング・レポーティング

・トラッキングとは、ユーザーの行動を追跡、分析する事を指します。 どのサイトから来た人が、コンバージョン(成果)に繋がったのかを分析し、費用対効果を計測するうえで非常に重要となります。
・レポーティングは、広告の効果を集計したデータを分析、報告する事を指します。 レポーティングで、広告効果を判断してチューニング(配信の設定変更)をおこなうために必要な情報や、広告最適化のアルゴリズムを考える際に参考にします。

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